香港デイリー 2/23
ハンセン指数+0.6% 4日ぶり反発
23日の香港市場~香港市場は自立反発、警戒なお続く
ハンセン指数 23,660.28 pt (+0.60%)
中国本土株指数 8,317.22 pt (+0.56%)
レッドチップ指数 4,289.39 pt (▲0.68%)
売買代金 1,149億8,830万HK$(前日1,469億2,850万HK$)
休場明けのNY市場は大幅安、NYダウは4日続落し、下げ幅は一時700ドル超の下げとリスクオフの姿勢は継続。VIX指数(恐怖指数)は28.81(+3.82)、取引時間中は30台を超える場面も見られた。引き続きグローバル全体リスクオフの展開が続くもの、アジア時間は今週売られ続けた株価は自立反発する流れとなった。
23日の香港市場は4日ぶりに反発。自律反発狙いの買いが先行する流れ。また香港政府は景気対策を実施する方針を発表。次年度(2022/23年)予算案演説の中で、総額1,700億香港ドルの景気対策を実施する方針を明らかにした。
前日安値をつけたハンセンテック指数は反発+1.4%、他の指数を大きくアウトパフォームした。Eコマース中国大手のJDドットコム(9618.HK)+3.6%、電子商取引プラットフォームの美團(3690.HK)+3.0%など直近売られ続けた銘柄に買いが入った。ハンセン指数構成銘柄では光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382.HK)+4.0%で大幅高、半導体セクターも急伸、半導体ファウンドリ中国大手の華虹半導体(1347.HK)+8.2%、上海復旦微電子集団(1385/HK)+7.0%、ソロモン・システック(2878.HK)+5.5%とハイテク関連も大きく買われた。個別銘柄ではギャラクシー・エンターテインメント(0027.HK)が後場から急伸、同社は昼に通期業績を発表し、純損益が黒字に転換したことを明らかにしたことからカジノ関連に物色が見られた。半面、空運や空港、代理店など旅行関連は引き続き軟調となった。
個別銘柄
WUXI BIO | 薬明生物技術 | 2269.HK | 4.89% | バイオ医薬品開発 |
SUNNY OPTICAL | 舜宇光学科技 | 2382.HK | 4.01% | 光学部品メーカー |
JD-SW | 京東集團 | 9618.HK | 3.56% | Eコマース |
ALI HEALTH | 阿里健康 | 0241.HK | ▲2.86% | 医療サービス |
BOC HONG KONG | 中銀香港 | 2388.HK | ▲3.11% | 銀行 |
TECHTRONIC IND | 創科実業 | 0669.HK | ▲4.64% | 電動工具メーカー |
中国本土指数は3日ぶり反発。上海総合指数は3489.15pt、ハイテク株が高く医薬品株、消費関連株、公益株、素材株、証券株なども買われた。
2022年の香港IPO〜進捗状況について
今年に入りウクライナ情勢を巡るリスク、オミクロン株が急拡大する香港において悩まされているのが香港IPO市場だ。株式市場が大幅反落するなか、当初の資金調達金額を下回る低バリュエーションが続く香港市場は多くの企業が資金調達を延期せざるを得ない状況となっている。
2月末時点で香港IPO市場に上場した企業数は全6社、調達金額ベースではUS$11億(HKD82億)となっており前年比から87%も下回るペースとなっている(2021年2月時点は20社、US$86億相当、ただ昨年1月は動画配信サイトの快手(1024.HK)のメガIPOがあったことも要因(US$54億相当) )。
2021年香港取引所においては95ディール、US$42.5億相当のIPO上場を果たしている。世界全体から見ると4位の位置と米国市場からは見劣っているが、今後市場環境が改善する上で上場を控える企業も多い。今後の件数自体には注目したいところだ。