ロシア、ウクライナへ攻撃開始 、ハンセン指数は昨年来安値水準まで下落

香港デイリー 2/24
ハンセン指数▲3.2% 大幅反落

24日の香港市場~ロシア、ウクライナに侵攻、グローバル株安へ

ハンセン指数 22,901.56pt (▲3.21%)
中国本土株指数 8,030.90 pt (▲3.44%)
レッドチップ指数 4,201.70 pt (▲2.04%)

売買代金 1,769億5,660万HK$(前日1,149億8,830万HK$)

ハンセン指数(HSI INDEX)

24日の香港市場はウクライナ情勢をめぐる地政学リスクが一段と強まったのを受け、グローバル全面安の様相。ロシア軍の攻撃開始が伝わると一段安となり、ハンセン指数は一時 22,786ptまで下落、昨年12月20日につけた年初来安値 22,744.86pt付近まで下落し、年初からの上げ幅を帳消しとした。ロシアがウクライナ東部で親ロシア派の実効支配する地域の独立を承認し派兵を決定。外交的解決の糸口になるとみられていた米露の外相会談や首脳会談が相次いで撤回されたのを受けたのも要因だ。海外先物は大幅下落、米10年債金利は1.9%割れ、ブレント原油先物は2014年以来初めて一時$100を超えるなど株式市場は一層警戒が高まっている。
香港市場の指数は売りが先行。ハイテク比重が高いハンセンテック指数は▲4.33%。他の指数を大きくアンダーパフォームし、指数公表以来の安値を再び更新している。動画配信プラットフォームのビリビリ(9626.HK)▲8.6%、クラウドサービスのウェイモブ(2013.HK)▲7.9%、医療サービス企業のアリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー(241.HK)▲6.8%、中国ネット大手のアリババ(9988.HK)▲6.6%と全面安の様相。ハンセン構成銘柄もエアラインやカジノなどレジャー関連も安く、不動産関連も大幅安となった。カジノ大手のサンズ・チャイナ(1928.HK)▲6.1%、不動産管理サービスCG SERVICES(6098.HK)▲5.9%、香港取引所(0388.HK)▲5.4%。一方、原油先物が上昇したことを受けて原油関連が上昇、そのほか決算で市場予想を上回ったビール大手の百威亚太(1876.HK)は上昇した。

ハンセン指数は年初の上げを帳消しとなった

個別銘柄

BUD APAC百威亚太1876.HK4.81%ビール会社
PETROCHINAペトロチャイナ0857.HK3.39%石油関連
ENN ENERGY新奧能源2688.HK2.90%中国民間ガス供給業者
     
SANDS CHINA LTDサンズ・チャイナ1928.HK▲6.12%カジノ
ALI HEALTH阿里健康0241.HK▲6.44%医療サービス
BABA-SWアリババ集団9988.HK▲6.67%Eコマース中国最大手

中国本土マーケットは、上海総合指数が▲1.7%の3429.96pt 反落となった。消費関連中心に全体が売られ、グローバル株安に連れ安の動きとなった。

引き続きマーケットはウクライナ情勢、そしてロシアの今後の動きに警戒が続くものと思われる。ただ米国先物、欧州マーケットが全面安からも引き続き下値を探る展開か。原油高、ハイテク株安と市場は地政学リスクを織り込みつつあるが、3月の市場の究極の関心事は米連邦準備理事会(FRB)が3月に利上げを強行するかどうかだ。利上げ幅0.5%の観測はさすがに後退しつつあるが、次回のFOMC、3月15、16日で利上げそのものを強行するかどうかも不透明な環境でさらに追い討ちをかける展開もありえ、株式にとって非常に厳しい環境が続くと考えられる。

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