ハンセン指数は20,000ptを回復、人民元は急速な元安が続く

香港デイリー 4/28
ハンセン指数 +1.65% 3日続伸

28日の香港市場~ハンセン指数は3日続伸

ハンセン指数 20,276.17 pt (+1.65%)
中国本土株指数 6,918.62 pt (+1.95%)
レッドチップ指数 3,867.21 pt (+1.74%)

売買代金 1,057億5百万HK$(前日1,251億5百万HK$)

ハンセン指数(HSI Index)

27日の米国市場は前日の急落から落ち着きを見せ好決算企業が相場を押し上げる展開となった。NYダウは0.2%反発、MSFT、VISAが指数を170ドルほど押し上げるも、ハイテク比重の高いナスダック総合指数は連日で年初来安値の更新。引け後に決算を発表したMETA(旧Facebook)はプレマーケットで一時19%高と急騰、1日のアクティブユーザーがアナリスト予想を上回ったことが材料となった。本日はAMZN、AAPL、TWTRなど大型株の決算を控え米指数は慎重な動きが続く。

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グローバル指数の年初来%、Nasdaqの安値が続く

28日正午、日銀の政策決定会合が発表され現状の金融緩和の維持・強化を決定した。連続指値オペについては原則、毎営業日実施することを強調し、長期金利の上限0.25%を画すること決定。一部、海外投資家からは現状の緩和スタンスについて政策変更を取る見方もあったが、今回の会見でその憶測を払拭し改めて従来の大規模な金融緩和の維持を示した。発表を終え、ドル円相場は20年ぶりに1ドル=130円台をつけた。

ドル円相場は20年ぶりに1ドル=130円台

また円だけでなく、日銀の会見で反応したのが人民元だ。人民元は一時1ドル=6.65元と2020年11月以来の安値まで急速に人民元安が反応した。人民銀行は今週火曜に外貨預金準備率9→8%に引き下げ、過度に進む足元の元安抑制のための政策変更を実施した。しかし反応は一時的、足元のコロナ対策の行動規制も長期化する恐れがあり通貨安はさらに加速する可能性が考えられる。

人民元は1ドル=6.65元と2020年11月以来の安値

28日の香港市場は3日続伸、ハンセン指数は節目の20,000ptを回復した。Stanchart銀行(2888)は正午に決算を発表、税引前利益は前年比4%増の15億人民。同株は午後から急騰し10.4%高、2日前のHSBCの決算から売りが先行していた金融株が上昇、商業銀行の招商銀行(3968)5.7%高、中国銀行(3988)2.6%高、中国工商銀行(1398)2.5%高と上昇。Eコマースの京東集團(9618)4.4%高、アリババ(9988)4.3%高といった大型株も反発した。エネルギー関連も上昇、石炭の中国神華能源(1088)8.7%、中国中煤能源(1898)10.2%、前日のインフラ整備の政策期待からゼネコンやインフラ関連銘柄が上昇した。ハンセンテック指数も2,1%上昇とハイテク株が堅調、ソフトウェアのKingsoft(3888)7.0%高、動画配信のビリビリ(9626)6.1%高となった。

個別銘柄

CM BANK招商銀行3968.HK5.74%商業銀行
JD-SW京東集團9618.HK4.45%Eコマース
BABA-SWアリババ集団9988.HK4.37%Eコマース中国最大手
     
NONGFU SPRING農夫山泉9633.HK▲1.34%飲料大手
SANDS CHINA LTDサンズ・チャイナ1928.HK▲1.94%カジノ
TECHTRONIC IND創科実業0669.HK▲2.20%電動工具メーカー

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