香港デイリー 3/10
ハンセン指数+1.27% 5日ぶりの反発
10日の香港市場~原油先物下落で主要指数は反発
ハンセン指数 20,890.26 pt (+1.27%)
中国本土株指数 7,255.82 pt (+0.92%)
レッドチップ指数 4,018.18 pt (+1.65%)
売買代金1,462億5百万HK$(前日1,852億9百万HK$)
10日の主要指数は大幅反発。NYダウは前日比653ドル高となり、2022年に入って2番目に大きい上げ幅となった。無論、3日の高値から4営業日連続でNYダウは1,600ドル超下げていたこともあり、自律反発的な買いが入ったものと思われる。S&P500は+2.62%高、ハイテクの比重が高いナスダック+3.41%高と指数ともに5日ぶりの大幅反発となった。10日にはウクライナとロシアが停戦合意に向かう会談が予定されるとの期待もあり、ヘッドラインで乱行下する相場が続く。また市場はOPEC内で増産の声が出ていることなども話題となった模様だ。UAEは前日OPEC+に対して増産姿勢を示した。イラクも同様の姿勢と原油供給の緊張懸念が緩和し、ブレント原油先物は2020年4月以来の大幅下落となった。WTI原油先物も一時12%強の下落。引き続き原油を巡るニュースの見出しが連日、相場を大きく動かす。
10日の香港マーケットは反発、ハンセン指数は5日ぶりのプラスとなった。もっともグローバル株高と比較すると上げ幅は見劣る部分も見られ、後場にかけて縮小していった。ハンセン指数構成銘柄では、ガラス生産の信義光能(968)が大幅高、自動車メーカーの比亜迪(1211)、中銀香港(2388)がともに5%強の上昇。金曜日に年次決算を発表するAIA(1299)、ガラス大手の信義玻璃(868)も上昇した。セクターでは自動車が強く理想汽車(2015)は9%、小鵬汽車(9868)は6%近く上昇、また本日NYSEと重複上場となった蔚来汽車(9866)はNY市場と比較し0.74%高で取引を終了した。そのほか、連日大きく下げていた動画配信のビリビリ(9626)、旅行サイトのTrip.com(9961)が6%強ともに上昇した。一方、トレンドと逆行してデリバリーサービスの美團(3690)が2%安、3月からハンセン指数に採用されたミネラルウォーターの農夫山泉(9633)が下落。不動産、石油関連も売られ指数は大きく上昇したものの、引けにかけて上げ幅を縮小した。
個別銘柄
XINYI SOLAR | 信義光能 | 0968.HK | 7.31% | ガラス生産 |
BYD COMPANY | 比亜迪 | 1211.HK | 5.42% | 電池・自動車メーカー |
BOC HONG KONG | 中銀香港 | 2388.HK | 5.05% | 銀行 |
PETROCHINA | ペトロチャイナ | 0857.HK | ▲3.83% | 石油関連 |
NONGFU SPRING | 農夫山泉 | 9633.HK | ▲4.01% | 飲料大手 |
CG SERVICES | 碧桂園服務 | 6098.HK | ▲4.33% | 不動産管理サービス |
本土の株式市場は上昇し、上海総合指数が1.2%上昇し、深圳証券取引所は2.2%上昇した。日経平均が4%近く上昇したことに対し、香港、中国は連日の下げ幅と比較して他指数をアンダーパフォームした。連日のウクライナ情勢のほか、香港においては新型コロナの感染をコントロールできず、経済停滞懸念が強い。中国においてもゼロコロナ政策が続く中、オミクロン株が増加するなど先通し不透明な環境が上値をおす展開が続く。