アジア市場

中国恒大は23日の元建て債券の利払いは目途がつくも、なお予断は許さず

中国恒大はドル建て債でも23日に利払い控える

今週は、世界中の注目が、多額の債務を抱えて流動性危機に陥っている中国恒大集団に注がれている。中国恒大は主要取引銀行のうち少なくとも2行に対して20日に予定されていた利払いを見送ったことが明らかになっている。

中国恒大の不動産部門である恒大地産が、22日に深圳取引所に提出した届け出によると、9月23日に利払いを予定している人民元建て社債(2025年償還・表面利率5.8%)について、場外での交渉を通じて解決されたと説明した。ただ、どのような条件で合意したのかについては明確になっていない。実際に利払い2.3億元(約39億円)が行われるのかは不明で、何らかの支払い猶予で合意を取り付けたと考えられる。債務再編交渉を前提に、利払いや返済を繰り延べる措置が取られることはよくあることである。なお、日経新聞は、中国恒大集団が、23日に人民元建て債の利払い実施を発表したと報じているが、筆者の情報では、上記の通り支払い猶予が正しいと考えている。

中国恒大は23日にドル建て社債の利払い8,350万ドル(91億円)も期日が到来する予定である。こちらについては、何も発表されていない。23日の利払い問題は、まだカタが付いていない。同グループは、中国国外で発行されたオフショア債券の残高が192億ドル(約2.1兆円)あり、今年中に6.7億ドル相当の利払いを控えていると言われている。

中国人民銀行は、22日も、流動性を大量に供給

中国恒大の債務問題を懸念して、20日と21日に香港株式相場や米国株式相場は、値幅を伴って下げていた。中国は20、21日と連休だったが、連休明けの22日、中央銀行である中国人民銀行は、銀行間の資金をやり取りする短期金融市場で、資金供給を増額した。人民銀行は、リバースレポ(債券買い現先)を1200億元で実施し、同日の期限到来分(300億元)を差し引いて900億元の資金供給を行った。

17日、18日に続く大規模な資金供給は、中国恒大集団の債務危機を巡って株式市場が動揺し、相場急落の可能性に備えた措置との一面があることは疑いがない。人民銀行当面、資金が逼迫しないよう、流動性をじゃぶじゃぶに維持する公算が高い。人民元の為替相場も当面、軟化傾向を維持するだろう。