72の法則を知っていますか?
72の法則
「72の法則」を耳にされたことがありますか?
72の法則とは、「年利率」x「運用期間」=72、になる組み合わせで資産を複利運用することができれば、金利の複利効果により運用元本は2倍にすることができます。運用期間が5年ですと、72÷5=14.4ですから、年利率14.4%で5年続けて運用しなければならないことがわかります。運用期間を長くして、20年であれば、72÷20=3.6ですから、3.6%で運用すれば良いのです。2020年の株式市場は、変動が激しく、3月に急落した後は、急反発しました。アメリカの代表的な株価指数であるS&P500で見ると、年率にすると15.9%上昇しました。2021年は、11月末までで、同指数は22%上昇しました。ただ、株価は、上下動が激しく、毎年これだけの運用ができるかは見通せません。したがって年利率14.4%の運用を5年間続けることは容易ではないことがわかります。しかし、年利率3.6%の運用は、例えば、米ドル建てであれば、長期の債券や保険で、見通せます(信用リスクなどは残るため、絶対ではありません)。
債券は、個人が購入するためには、まとまった金額を必要としますので、長期運用を確実にするために、保険商品があります。一例ですが香港では、予定積立利回りが、4.25%(年利)程度と好利回りで運用する保険商品を購入することが可能なのです。(2021年11月現在)
皆さんは、保険で資産を運用すると聞くと驚かれるかもしれません。日本では、保険というと死亡保険を連想される方がほとんどですが、かつては、運用型の貯蓄保険や年金保険も販売されていました。しかし日本円の金利が低下し、運用ができない環境では、そうした保険を販売しても保険会社は逆ざやになり、収益になりません。そこでこうした保険を「売り止め」てしまったのです。しかし、米ドル建てなどでは、まだ、利回りがあります。円換算した為替リスクはありますが、元本をしっかり増やしておくことは、将来大きな意味を持つことでしょう。
加えて、気をつけていただきたいのは、日本人の方は、日本に居住していると日本国外の保険会社を引受会社とする保険を購入することが出来ません (保険業法186条2項8*)。日本人であっても、海外に現在、お住いの皆さんは、日本国外に駐在や居住をされていますから、この規定が適用されません。またこの規定は、購入時のみを制限するもので、日本国外居住の間に契約が成立した保険は無効になることはありません。日本国外の保険を利用して長期運用と将来への備えをしておくことは日本国外に居住している間にしか、手当できない方法だといえます。