香港・中国市場Dairy ~ 米国市場が休場の手前、ハンセン指数は反発
ハンセン指数 20,886.96 pt (+0.81%)
中国本土株指数 7,063.94 pt (+1.04%)
レッドチップ指数 4,024.38 pt (+1.84%)
売買代金1,120億6百万HK$(前日897億4百万HK$)
米国市場では1月の物価動向を示す経済指標を受けて、株式市場は大きな調整局面を迎えている。米国を代表するS&P500は今月に約半年ぶりの高値を付けた後、昨年12月以来となる2週連続安となった。
今週も引き続き米金融当局の発言を控えるほか、米経済見通しを示す重要な経済指標がいくつか発表される予定である。市場では米金融当局から再び大幅利上げを言及するのではないかとの憶測が高まっており、CME Fed Watchによると3月に予定されるFOMCでは50ベーシスポイントの利上げも浮上している。もっとも先週、主張を発表したクリーブランド地区連銀のメスター総裁とセントルイス地区連銀のブラード総裁は、説得力がある経済的論拠はあったとして積極的な利上げを支持しており、今年のFOMCで投票権を有していない彼らの発言が、どれだけ影響が生じるかが注目となろう。
そのほか米主要企業に先立って発表されるど米小売り大手の決算では、各企業が消費者需要の見通しについてどう判断するかが注目を集めている。リセッションリスク(景気後退)を招く恐れがありながら、段階的に利上げを実施した当局にとっては1月の米小売売上高が予想を上回る大幅増となったことは、足元の米経済が底堅いことを再確認する材料となり、当局の決定も大胆にふれる可能性が高い。
米国の最終的な政策金利のターミナルレートは「5.25-5.5%」前後まで拡大することも現実味を帯びている。マーケットの見通しでは今年6月に最後の利上げを実施し、7月に政策金利がピークを付けるとの見方が大筋となっているが、引き続き油断のならない見通しとなっている。20日は米国市場が休場の手前、動きは週後半からになるだろう。
香港市場は反発
週末、ミュンヘン安全保障会議では偵察気球の撃墜後、初めての米中の外交トップの会談が開催された。会談内容は中国が依然、事実関係を認めず米中の進展がみられなかったこともあり、20日の香港市場は朝方は安く寄り付いた。その後は終日を通して堅調な動きとなりハンセン指数は前日比0.81%高と反発した。
中国の経済回復の期待も高まっていることも市場にとってはポジティブに働いた。中国人民銀行は20日、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート)を6ヶ月連続で据え置いた。新型コロナウイルス感染拡大による影響から中国経済が持続的に回復している兆しが見られていることを理由としたことで、徐々に経済活動は回復しつつあるという認識が示された。
ハイテク株で構成されるハンセンテック指数は前日比1.27%高と堅調な動きとなり、インターネット保険の衆安在線財産保険(6060)は8.2%高、白物家電の海爾智家 (6690)は5.1%高、オンライン医療の平安健康(1833)は4.8%高と反発した。
通信キャリア関連も物色され、固定電話大手の中国電信(0728)は3.8%高、中国聯合(0762)は3.4%高、中国移動(0941)は3.1%高だった。
中国本土株市場は上海総合指数は前日比2.06%高の3,290.34と4日ぶりの反発、CSI300は同2.45%高の4,133.49と大幅高となった。