ハンセン指数 17,860.31 pt (+0.03%)
中国本土株指数 6,150.47 pt (+0.21%)
レッドチップ指数 3,473.14 pt (+0.83%)
売買代金975億3百万HK$(前日1,043億5万HK$)
前日対ドルで大きく売り込まれた主要通貨だったが、本日は、急落の反動から買い戻しが活発となり為替市場は落ち着きを戻した。英ポンドは対米ドルで1ドル=1.04ドル台から1.08ドル台まで回復し、ドル円は144円前半まで値を戻した。中国人民元は一時、対ドルで14年ぶりの安値となる1ドル=7.2元に接近したが、更なる通貨防衛措置が見込まれ、7.16人民元近辺まで値を戻した。
マーケットは先週の米FOMC以降、積極的な利上げを織り込む展開で、政策金利に連動しやすい2年米国債利回りは一時4.36%を付けるなど、22年末のFF金利の予想である4.4%水準意識して、市場は織り込み始めた。債券売りが断続的に続く環境は、債券と株式が同時に下落する異例な環境を引き起こしている。
米国ダウ工業株は前日、年初来安値を更新し1月5日に付けた高値から20.49%下落した。数値ではベアマーケット入りと目されるなど、世界的な弱気相場入りが懸念されるなど下値不安が高まっている。
中国・香港の株価指数は前日まで4日続落。ハンセン指数は約11年ぶりの安値を更新、上海総合指数については今年4か月半ぶりの安値を付けていた。27日の中国・香港市場は朝方、米株の続落にフォローして、下げ幅を拡大し、マイナス圏で推移したが、午後に入ってじわじわと上昇に転じた。香港ハンセン指数は引けにかけて買いが先行し前日比0.03%高と5日ぶりの反発となった。
中国証券監督当局が来月の共産党大会を前に、市場の大きな変動を避けようと、一部のファンドマネージャーやブローカーに株式の大量売却を避けるよう指導したと伝わった。上海証券取引所と深セン証券取引所によると、基本的には市場の安定を図るための指導で、相場の大幅な変動を回避する狙いがあるほか、来週から国慶節の大型連休を前に資本市場の変動を阻止する役割があるとした。
この報道を受けて、香港株は下げ幅を縮小。ハンセンテック指数は市場をアウトパフォームし前日比0.55%高で引けた。自動車メーカーの理想汽車(2015)は4.3%高、フードデリバリーの美団(3690)は4.0%高、オンラインチケットのTrip.com(9961)は3.2%高だった。
本土中国株指数は上海総合指数は前日比1.4%高の3,093.86、CSI300指数は同1.45%高の3,892.30とそろって5日ぶりの反発となった。
世界的インフレ高進を受けて、主要中銀が急ピッチで市場金利を引き上げるなど、景気後退への懸念が強まっている。中国では感染拡大を封じ込める行動制限の影響が気がかりで、経済回復は非常に厳しい局面を迎えている。世界銀行は世界経済の成長率見通しを改訂し、中国経済の成長率を22年が2.8%と前回4月の5.0%から大幅に下方修正した。
中国国家統計局が28日に発表した22年1-8月の工業企業利益は前年比2.1%減少となった。マイナス成長は2カ月連続である。減少率は前月までの1-7月から拡大し、行動制限や電力不足による生産の混乱が、経済の足を引っ張っるなどしており影響は顕著となる
ただ中国当局は景気の下支えを強化する方針が続く。中国人民銀行は27日、リバースレポをを通じ、1,750億人民元を市中供給した。この供給規模は、2月28日以来、約7カ月ぶりの高水準と四半期末に向けて資金供給を拡大した。当局の相場下支え策がどれだけ景気の支援となるかが注目となる。