
7月物価統計
中国国家統計局が先週8月9日に発表した7月の消費者物価指数CPIは、前年同月比で変わらずだった。金融市場では同0.1%の下落を予想していた。ただ、6月には前年同月比で上昇していた。
7月の生産者物価指数PPIは、前年同月比で3.6%低下し、6月と同じ下落率だった。PPIは2年10カ月連続で前年同月比のマイナスが続いている。
中国国内では消費需要が弱い状態が続いている。過剰供給が解消されず、価格には競争による下落圧力が掛かっている。中国政府は、企業利益や賃金に影響するような過当競争を抑制するよう指導を始めている。共産党中央政治局も、最近の会議で、「無秩序な競争」の是正を経済政策の優先課題のひとつと位置付けた。その効果がいつ頃で始めるのかは、まだ見えてこない。
資金需要も上向かず
需要の弱さは銀行による新規融資にも現れている。金融機関による7月の新規融資は499億元減となり、2005年7月以来、20年ぶりにマイナスとなった。返済額が貸出額を上回ったためである。広義の与信額も拡大幅が鈍化した。個人も企業も、資金需要が弱いことを示唆している。経済全体のファイナンス活動を表す社会融資規模は、7月に1.2兆元拡大した。前年同月は7,710億元の増加だった。7月末の国内経済全体の財務残高は431.3兆元であった。
中国では、銀行は四半期の初めに当たる7月には、融資目標の達成を急がない傾向がある。そのため、融資は伸びが抑制されることが多い。とはいえ、この数字は、国内需要が上向かず、物価の下落が続いている状況が変わり始めたとは言い難いことを示しているのではないか。