
関税戦争も影を落とす
中国国家統計局が5月10日に発表した4月の消費者物価指数CPIは前年同月比で0.1%低下だった。3月も同じく前年同月比で0.1%の低下で3カ月連続の下落となる。4月の生産者物価指数PPIは前年同月比2.7%低下で、こちらは31カ月連続マイナスだった。前月は同2.5%低下だった。
トランプ米大統領が4月初旬に中国からの輸出品の大半に対して上乗せ関税を発表し、中国が対抗措置を講じた結果、米国の対中関税は145%に引き上げられた。米関税の影響で雇用や所得が減少すれば、中国の消費者の購買力や消費意欲が弱まる可能性もある。
中国の国内需要が弱い上に、米国による関税措置で、一部企業が製品在庫を処分売りする動きや製造業者やサービス業者による値下げの動きが見込まれ、容易には上向かないのではないか。