中国鉱工業生産、小売売上高は揃ってマイナス成長、上海は6月から規制解除へ

香港デイリー 5/16
ハンセン指数 0.26% 反発

16日の香港市場~ハンセン指数は2日続伸

ハンセン指数 19,950.21 pt (+0.26%)
中国本土株指数 6,826.31 pt (+0.28%)
レッドチップ指数 3,773.16 pt (+0.44%)

売買代金 930億2百万HK$(前日1,166億5百万HK$)

ハンセン指数(HSI Index)

中国国家統計局は16日、中国小売売上高を発表し4月は前年比11.1%減少、前月の3.5%マイナスから急拡大し20年3月以来の大幅な減少となった。4月の鉱工業生産についても前年比2.9%減少、約2年ぶりのマイナス成長に落ち込んだ。上海をはじめ中国の一部都市では約2ヶ月にも及ぶ行動規制、5月からは北京が、感染封じ込めのため飲食店の店内飲食を停止するなど中国経済は甚大な影響を受けている。中国当局はコロナ感染を徹底的に抑え込む政府の厳格な取り組みにより、オミクロン株に対しても感染者をゼロに抑え込もうとする当局の姿勢が続くようだ。上海については、16日の記者会見で都市封鎖を6月に解除する方針を明らかにした。中国国内の新規感染者は減少傾向にあり、3月28日の上海東部から始まり、当初は東西それぞれ5日ずつの予定だったロックダウンについてようやく解除の目処が見られた結果をなった。

中国小売売上高

一方、中国の経済成長についてはより厳しい内容がデータにあらわれつつある。中国経済は4-6月の経済動向はさらに縮小する可能性もあり、政府が目標に掲げる5.5%前後の経済成長率の達成はさらに遠のいたと考えられる。また金融政策の面でも中国人民銀行は16日、中期貸出制度の1年物金利を据え置いた。景気急減速を示す材料が増えているにもかかわらず利下げを手控えており、人民元安や資本流出を懸念している可能性が高い。20日には実質的な中国の政策金利であるローンプライムレートの発表も控え、こちらも1月以来の利下げ期待は縮小してしまったことが考えられる。

16日のハンセン指数は2日続伸、中国不動産規制の緩和が中国本土、不動産業が相場を押し上げた。中国人民銀行と中国銀行保険規制委員会は住宅ローン金利を20ベーシスポイント引き下げ、不動産購入の促進を促すこと発表した、中国不動産開発大手の碧桂園(2007)10.4%高、不動産管理サービスの碧桂園服務(6098)5.1%高、不動産開発の龍湖集團(960)4.8%と上昇した。大型株も堅調、Eコマース中国最大手のアリババ(9988)2.9%高、外食やカジノといった銘柄買われた。火鍋チェーンの海底撈国際HD(6862)6.6%、トリップドットコム(9961)4.0%など。ハンセン指数は再び2ヶ月来の安値から回復し、一時20,000ptまで回復した。

個別銘柄

COUNTRY GARDEN碧桂園2007.HK10.40%中国不動産開発大手
HAIDILAO海底撈國際6862.HK6.61%火鍋チェーン
CG SERVICES碧桂園服務6098.HK5.16%不動産管理サービス
     
CHINA LIFE中国人寿保険2628.HK▲1.25%保険大手
GEELY AUTO吉利汽車0175.HK▲1.72%民間自動車メーカー
MEITUAN-W美團3690.HK▲2.44%電子商取引 プラットフォーム

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