中国人民銀は利下げを示唆、中国経済対策の期待感が相場を支える

香港デイリー 5/13
ハンセン指数 2.68% 反発

13日の香港市場~ハンセン指数は大幅反発

ハンセン指数 19,898.77 pt (+2.68%)
中国本土株指数 6,807.03 pt (+3.22%)
レッドチップ指数 3,756.56 pt (+2.47%)

売買代金 1,166億5百万HK$(前日1,156億2百万HK$)

ハンセン指数(HSI Index)

香港金融当局は13日、昨日の香港ドルの買い介入に続いて3回目の香港ドルの介入を行なった。香港ドルの米ドルとのペッグ(制を防衛するため昨日は2019年来となる香港ドル買い・米ドル売りの外国為替市場介入となった。3回目の金額は28億6,500億香港ドルと昨日12日の介入と合わして総額85億3300万香港ドルの金額となった。香港金融当局は香港ドルの対米ドル相場を1US$=7.75-7.85香港ドルに維持するペッグ制を採用しており、ここ直近はレンジの上限である7.85香港ドルに推移と2019年来の高値に達っしていた。米国の利上げに伴う利回りが上昇する中で、香港ドルは今後も売り圧力にさらされるとの見通しが続く。

回目(HKD 億)時刻日付
328.65午前5時5/13
240.82午後5時5/12
115.86午前5時5/12
香港ドルの対米ドル相場

13日の香港市場は反発、ハンセン指数は2.68%高となった。中国人民銀行のの陳雨露副総裁は12日の会見で「市場の貸出金利をさらに引き下げて、企業などの資金調達コストを減らし、資金需要を刺激する」と述べた。中国は新型コロナウイルス禍による景気腰折れを回避するため、このところ雇用やインフラ投資、産業支援、消費振興などに向けた対策を相次ぎ発表している。人民銀は最優遇貸出金利(ローンプライムレート)を毎月20日前後に公表する。5月に引き下げが行われると1月以来、4ヶ月ぶりの引き下げになることもあり、市場ではより活発な金融緩和の実施に期待が高まった。一方、中国人民元は売り基調が続き、13日は一時6.8人民元/ドルを上回り2020年9月以来の安値まで到達している。4月の中国消費者物価指数(CPI)は足元前年比1.5%と上昇基調が続き、国内は経済後退も世界的な金利上昇からインフレ懸念も強まる。

中国人民元は2020年来の安値に達する

13日の香港市場は自動車セクターが上昇、自動車の消費を促進するために中国本土は自動車購入補助金を開始することを発表、今月15日から6月15日まで、浙江省義烏市は1台あたり最大10,000元の補助金を開始する予定。民間自動車メーカーの吉利汽車(175)8.1%高、BYD(1211)5.0%高、中国自動車の理想汽車(2015)6.9%高、常州自動車(2333)12.4%高、広州自動車 (2238)6.7%高。電気自動車のNIO(9866)は5.6%リバウンドし、すべてのET7モデルの開始価格を5月23日から10,000人民元引き上げることを発表したのが材料。ハンセンテック指数も大幅反発し4.5%%高。医療サービスのアリババ・ヘルス(241)10.8%高、半導体ファウンドリの華虹半導体(1347)9.6%と上げ幅に寄与。ハンセン指数は再びサポートラインである20,000pt近くまで回復し同指数は2ヶ月ぶりの安値から買いに転じた。

個別銘柄

ALI HEALTH阿里健康0241.HK10.75%医療サービス
CG SERVICES碧桂園服務6098.HK10.41%不動産管理サービス
GEELY AUTO吉利汽車0175.HK8.13%民間自動車メーカー
     
NONGFU SPRING農夫山泉9633.HK▲0.12%飲料大手
HAIDILAO海底撈國際6862.HK▲0.44%火鍋チェーン
MTR CORPORATION香港鉄路0066.HK▲0.46%地下鉄

関連記事