休場明けの香港は3日ぶりの反落、中国サービスPMIはパンデミック来の低水準

香港デイリー 4/6
ハンセン指数 ▲1.87% 反落

6日の香港市場〜休場明けの香港市場は3日ぶりの反落

ハンセン指数 22,080.52pt (▲1.87%)
中国本土株指数 7,608.80 pt (▲2.09%)
レッドチップ指数 4,119.27 pt (+0.94%)

売買代金 1,342億2百万HK$(前日1,028億1百万HK$)

ハンセン指数(HSI INDEX)

休場明けの中国市場、アジア市場は米長期金利が3年ぶりの高水準を付けた影響もあり株売り優勢で相場が始まる。FRBのブレイナード理事は5日の講演で、国債など保有資産の圧縮について「5月にも始め、削減ペースは前回より著しく速くなるだろう」と発言、来月5/3-4に開催されるFOMCでは一段の金融引き締めとインフレ抑制を急ぐ姿勢を強く示されたことが米債金利を押し上げた。米10年債金利は2.6%まで上昇、ドル円相場は再び円が売られ1週間ぶりに124円台を付けた。引き続き市場は米金利引き上げによるドル強を示す動きが続く。

米10年債は再び上昇し、2.6%を超えた

ロックダウンが続く上海は全市民の検査が終了するまで現在の規制を延長することを決めた。中国の新規感染者が増加する中、前日の中国の1日の感染者は20,472人と過去最高の数字まで増えている。6日には中国財新3月PMIが発表され、結果は42と市場予想49.7を下回り、2020年2月(26.5)のパンデミック発生来の低水準を記録した。基準となる50からも7ヶ月ぶりに下回り、3月中国非製造業PMIの48.4からも大きく下振れた。また中国GDP成長率についても世界銀行(World Bank)は2022年の予測を前回10月の5.4%から5%へ下方修正、悲観シナリオでは4.0%まで減速する恐れがあると指摘した。新規感染者の増加に対して、躊躇なくロックダウンを行う中国当局の動きは経済再開の停滞を燻る見方が強い模様だ。

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中国財新3月PMI

休場明けの6日の香港市場はハンセン指数が1.67%安と3日ぶりの反落となった。ハンセンテック指数は3.82%安と他指数を大きくアンダーパフォーム。電子部品をはじめハイテク株中心に売られ、パソコン大手のレノボ(992)6.8%安、電子機器のBYDエレクトロニック(285)6.4%安、光学部品の舜宇光学科技(2382)6.3%安。主要銘柄も弱く、Eコマース中国最大手のアリババ(9988)5.3%安、京東集團(9618)4.7%安、美園(3690)3.6%安、テンセント(700)2.3%安もそれぞれ売られた。半面、中国不動産セクターは堅調、3日ぶりに取引が再開された中国市場は不動産が相場を牽引、広州富力地産(2777)7.8%高、中国海外発展(688)5.8%高と上昇した。原油関連も買われ、CNOOC(883)5.2%高、ペトロチャイナ(857)1.9%高、米や欧州連合は、ロシアに対する追加制裁を週内にも発表する予定が原油逼迫に拍車をかけた。

個別銘柄

CHINA OVERSEAS中国海外発展0688.HK5.82%不動産セクター
CNOOC中国海洋石油(CNOOC)0883.HK5.21%石油関連
HANG LUNG PPT恒隆地産0101.HK3.20%不動産
     
ENN ENERGY新奧能源2688.HK▲6.85%中国民間ガス供給業者
LENOVO聯想集団0992.HK▲6.85%PC大手
TECHTRONIC IND創科実業0669.HK▲7.42%電動工具メーカー

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