中国本土の不動産緩和を受けハンセン指数22,000ptを回復、3日続伸

香港デイリー 3/30
ハンセン指数 +1.39% 反落

30日の香港市場〜ハンセン指数は3日続伸

ハンセン指数 22,232.03 pt (+1.39%)
中国本土株指数 7,609.37pt (+1.28%)
レッドチップ指数 4,018.17 pt (+1.83%)

売買代金1,553億6百万HK$(前日1,251億0百万HK$)

ハンセン指数(HSI INDEX)

前日の欧米市場は大幅反発、ロシアとウクライナの間で停戦に向けた交渉が進展しているとの期待が投資家心理を支えた。ロシアは29日、ウクライナの首都キエフと北部チェルニヒウでの軍事活動を縮小すると発表した。トルコのイスタンブールで開かれたウクライナ側との停戦協議後に明らかにされたことが材料となった。欧州市場は仏国のCAC40が+3.0%高、Euro STOXXは+2.96%高と大幅反発。米国主要指数も同様に続伸し、世界経済が混乱するとの不安がやや薄らいでいる。また円安・ドル高にも一服感がみられ、一時1ドル=121円台まで円高・ドル安方向に触れるなど週初の過度な円売りも落ち着いた。停戦期待から原油先物も下落、WTI原油先物は再び夜間で100ドル/バレル割れとなり商品市況にも一服がみられた。

WTI原油先物は一時100ドル割れとなった

30日の香港市場は3日続伸し、22,000pt台を回復した。上海で確認された29日の新型コロナの新規感染者は5982人と中国では新規感染者の増加傾向が続くもの、香港市場は決算の業績相場を迎え、好決算企業が相場を押し上げる展開が続く。不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098)が9.7%高、中国不動産開発大手のカントリー・ガーデン(2007)6.2%高、同社は昼に決算を発表し昨年の純利益は前年比23.5%減の268億元も配当利回りは6.4%になったことで今後の業績に期待が高まった。同日の中国不動産市場も好調、中国の不動産市場政策は多くの場所で緩和されており、深圳の中古住宅の参考価格が3%から5%上昇の報道や福州が購入制限政策を緩和したというニュース受けて、中国本土の不動産株は午後に急上昇し、多くの株が10%以上上昇した。香港市場でも世茂集団(813)19.5%高、融創中国HD(1918)18.3%高と買われた。その他、前日決算を発表した金融株が買われ、中銀香港(2388)5.0%高、中国2位の中国建設銀行(939)、4位の 中国銀行(3988)は両銀行が揃って2021年の純利益が+10%強となった。中国建設銀行の配当金は+11.7%増、中国銀行の配当金は12%増、配当利回りは8.9%と増加した模様も好感された。一方、インターネット企業が下落、中国サイバースペース管理局はオンライン放送の営利活動をさらに規制する計画をしているとコメント。動画配信の快手(1024)6.2%安、電子機器製造のBYDエレクトロニック(285)3.9%、ビリビリ(9626)2.4%安など後場から下落した。ハンセンテック指数は0.34%高と他指数と比較してアンダーパフォームした。

ハンセン指数は22,000ptを回復
CG SERVICES碧桂園服務6098.HK9.74%不動産管理サービス
NONGFU SPRING 農夫山泉9633.HK7.28%飲料大手
COUNTRY GARDEN碧桂園2007.HK6.29%中国不動産開発大手
     
HK & CHINA GASホンコン・チャイナガス0003.HK▲0.62%ガス供給
NTES-S網易9999.HK▲0.68%オンラインゲーム
CHINA MOBILE中国移動0941.HK▲1.26%通信キャリア最大手

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