自己株買付け増額を受けアリババ+11%、ハンセン指数は3月頭の水準まで回復

香港デイリー 3/22
ハンセン指数 +3.15% 大幅反発

22日の香港市場〜ハンセン指数は3日ぶりの反発

ハンセン指数 21,889.28 pt (+3.15%)
中国本土株指数 7,538.55pt (+4.06%)
レッドチップ指数 4,013.10 pt (+2.73%)

売買代金1,316億7百万HK$(前日1,490億3百万HK$)

ハンセン指数(HSI INDEX)

昨日の米国市場は米長期金利が大幅に上昇。前日開催されたFRB議長のパウエル氏は今後0.5%の大幅利上げに動く可能性があると示唆。同氏のタカ派的な発言から市場は反応、米2年債金利は上昇し2.18%超え、米10年債金利も同様に2,3%を上回った。5年債金利は一時10年債を上回り逆イールドが発生した。今後更なる金融引き締め実施から期間の短い債券が売られる展開となった。商品市況も続伸、EU(欧州連合)がロシア産原油の禁輸検討しているとの材料からWTI原油先物は110ドル/バレルを突破、原油需給が一段と引き締まるとの見方が強くコモディティ高につられインフレ促進につながる恐れが高い。引き続きウクライナ情勢が市場不安となっている。

5年債は10年債を上回り逆イールド発生

22日の香港市場は3日ぶりの全面高となった。Eコマースのアリババ(9988)は自己株式取得の増額を発表した。金額は前回発表したUS$150億ドルからUS$250億ドルに増額、2022年3月18日現在、約92億米ドルの購入を行なった。これを受けて同社株が大幅高、後場に入ってさらに上げ幅を拡大し、主要ハイテク株は連れ高となった。ハンセンテック指数は5.3%高。高性能データセンター開発の万国数拠HD(9698)13%、電子書籍ストアの閲文集団(772)9.6%高、オンラインゲームの網易(9999)8.4%高が相場を押し上げた。その他、デリバリーの美團(3690)、通販のJD.com(9618)、動画配信のビリビリ(9626)がそれぞれ6%強上昇した。ハンセン構成銘柄は中国ニットの申洲国際集団HD(2313)10%高、スポーツ用品のニーヒン(2331)8.8%高、飲料大手の京東集團(9633)7.7%高といった銘柄が買われた。セクターでは石油関連や石炭が買われ、保険、不動産も反発した。一方、ホンコン・チャイナガス(0003)は大幅反落14%安、チャイナガスは昨日、純利益が前年比16.5%減の結果を発表。また、2008年の金融危機以来初めてボーナス株の消却を発表し、多くの大手銀行も格下げを行ったことが要因となった。また4月1日から米、英国を含む9カ国からの航空便の乗り入れ緩和を発表も不透明感が強く航空関連が売られた。昨日墜落事故を起こした中国東方航空(670/HK)2.5%安も下げた。現在も原因を追求しているとのこと。

ハンセン指数は3月頭まで回復

個別銘柄

BABA-SWアリババ集団9988.HK11.20%Eコマース中国最大手
SHENZHOU INTL申洲国際集団HD2313.HK10.01%中国ニット衣料
LI NING李寧2331.HK8.85%中国スポーツ用品
     
CSPC PHARMA石薬集団1093.HK▲2.57%医薬品の製造・販売
HENGAN INT’L恒安国際集団1044.HK▲3.65%紙製サニタリー用品最大手
HK & CHINA GASホンコン・チャイナガス0003.HK▲14.1%ガス供給

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