米中首脳会談を今夜に控え指数は小幅安、ハンセン指数は一時プラス圏まで上昇

香港デイリー 3/18
ハンセン指数 ▲0.41% 小幅安

18日の香港市場〜ハンセン指数は3日ぶりの反落

ハンセン指数 21,412.40 pt (▲0.41%)
中国本土株指数 7,366.42 pt (▲0.56%)
レッドチップ指数 3,946.17 pt (+0.85%)

売買代金2,366億8百万HK$(前日3,009億6百万HK$)

ハンセン指数(HSI INDEX)

米国は主要指数が揃って上昇、ロシアのデフォルト懸念が後退したこともあり夜間上昇していた原油先物は一服。16日に期限を迎えていたロシアの外貨建て国債の利払いについては昨日、債券保有者に対して米ドルで実施されたと発表された。デフォルト懸念が和らいだことも心理的に相場を支えた。一方、ロシアはウクライナとの交渉へ継続が続くも合意は未だ不成立。ウクライナ情勢を巡る不透明感は根強いようだ。ただ株式市場は過度な懸念が和らいだこともあり、急ピッチで上方修正が続き、香港市場も昨日まで二日連続で大幅高となった。クレディ・スイスは、グローバル株式を再度「オーバーウェイト」に再アップグレードした。同社は、米国の金融市場に迫る金利への懸念と、オミクロンの変種の急速な広がりを理由に、12月初めに世界の株式を「中立」に格下げしていた。また中国株については記録的急落の後、急ピッチで戻したことも支持した。

日経平均は5日続伸

18日の香港市場は前日2日間の大幅高の影響もありハンセン指数は一時500pt強下げるも、後場から下げ幅を縮めハンセン指数は0.41%の小幅安で引けた。ウクライナ情勢を巡り、米中首脳は18日に電話協議を控え、米中の対立を改めて懸念、ハンセンテック指数は▲1.92%、他指数をアンダーパフォームした。香港市場は前日大幅高となった銘柄が売られ、動画配信のビリビリ(9626)8.7%安、ソフトウエアの明源雲集団HD(909)8.1%安、米国重複上場も下落しEコマースのJD.com(9618)4.1%安、スマートフォンのシャオミ(1810)3.0%安、検索大手のアリババ(9988)3.5%安、テンセント(700)2.3%安と売られた。ハンセン構成銘柄ではバイオ医薬品開発の薬明生物技術(2269)4.7%安、不動産セクターが売られ不動産管理サービスの碧桂園服務(6098)3.7%安、世茂集団HD(813)4.2%安、合景泰富集団HD(1813)2.0%安、その他、シューズ、衣料品といった消費関連銘柄も売られた。一方、保険大手の中国平安保険(2318)が4.7%高、前日の決算を発表し昨年の営業利益は6.1%増となった。そのほか決算銘柄が上昇しインフラ設備のCKHホールディングス(0001)+3.8%が上昇、セクターでは石油関連が再び物色された。

個別銘柄

PING AN中国平安保険2318.HK4.79%保険大手
SANDS CHINA LTDサンズ・チャイナ1928.HK4.22%カジノ
WHARF REIC九龍倉置業地産投資1997.HK3.87%不動産
     
CG SERVICES碧桂園服務6098.HK▲5.02%不動産管理サービス
LI NING李寧2331.HK▲5.23%中国スポーツ用品
WUXI BIO薬明生物技術2269.HK▲5.38%バイオ医薬品開発


ハンセン指数の今週の値動きはV字のように荒い値動きとなった。米中の懸念や、中国とロシアの関係から株式は週初大きく売られ同指数は一時20.000ptを割り6年ぶりの安値18,235ptを付けた。しかし16日から一転し、中国副首相の発言から中国経済対策の期待感が根強く株価に反映、中国当局が米国を含め海外上場についても積極的に支援するなどの材料から二日連続で大幅高となり株価は3月頭の水準まで戻している。具体的な策が全く出ていない状況に対しては懐疑的にならざるを得ないが、中国人民銀は週明け21日、銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を発表する予定だ。コンセンサス予想は据え置きだが、一部では引き下げの期待も高まっていると見られ中国当局の具体的な策が出てくるかが注目となりそうだ。

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LPRは2月は据え置きと、3月の具体的な策に注目が集まる

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