香港デイリー 2/18
ハンセン指数▲1.88% 3日ぶりに大幅反落
18日の香港市場~ウクライナ情勢と米露対立が鮮明へ
ハンセン指数 24,327.71 pt (▲1.88%)
中国本土株指数 8,537.97 pt (▲1.99%)
レッドチップ指数 4,338.24 pt (+1.09%)
売買代金 1,262億1,790万HK$(前日1,046億0,170万)
18日の香港市場はグローバル全体でウクライナ問題を巡る米露の対立勃発で、再び売り優勢の展開。深夜時間、露は米副大使を国外追放とのヘッドラインから、NYダウは622ドル安にて引け1日の下落幅としては今年最大となった。ブリンケン米国務長官は来週末ヨーロッパにて、ラブロフ露外相と会談すると報じた。事実上、『侵攻がなければ』という条件付きでの開催も懸念はなお続くようだ。ハンセン指数は3日ぶりに反落。地政学リスクに加え、新型コロナの感染者が増える香港においては経済再開の懸念が強く、下値を探る展開が続く。14時過ぎ電子商取引プラットフォーム美團(3690.HK)がNDRC(国家発展改革委員会)からフードデリバリーのプラットフォームに対して飲食企業から徴収する料金基準引き下げの通知を得たと発表。同銘柄は一時▲16%強の下落から指数全体を押し下げた。その流れはハイテク関連に波及し、ハンセンテック指数は▲3.22%下落。幅広い銘柄に売りが散見された。KUAISHOU-W(1024.HK)、BILIBILI-SW(9626.HK)、JD-SW(9618.HK)といった昨年上場した大型新興プラットフォームが連れ安。前日米国が”notorious markets”リストに掲載した中国関連銘柄、TENCENT (00700.HK)、BABA-SW (09988.HK)や指数に組み入れが予想された百度(9888.HK)などにも売りが波及した。その他、電気・発電セクターが安く民間ガス供給業者の新奥能源HD(2688.HK)、引き続き銀行・金融株が冴えず、自動車なども軟調な動きとなった。
一方、ハンセン指数では不動産セクターが堅調、華潤置地(1109/HK)、中国海外発展(688/HK)、碧桂園服務(6098.HK)などの不動産管理サービスが反発。不動産業支援の動きが好感され、年初来から各地方政府が発表した不動産関連政策は約80件に上り、うち住宅市場の安定を目的とする支援策が40件近くを占めたのが材料となったようだ。
今週は水曜に一旦グローバル全体で買い戻され景気物色銘柄が買われたが、引き続き焦点はウクライナ情勢、そして香港域内におけるコロナ対策に目が向くだろう。
個別銘柄
CHINA RES LAND | 華潤置地 | 1109.HK | +5.04% | 中国政府系デベロッパー |
CG SERVICES | 碧桂園服務 | 6098.HK | +2.89% | 不動産管理サービス |
CHINA OVERSEAS | 中国海外発展 | 0688.HK | +2.88% | 不動産セクター |
TECHTRONIC IND | 創科実業 | 0669.HK | ▲3.83% | 電動工具メーカー |
ANTA SPORTS | 安踏體育 | 2020.HK | ▲4.38% | スポーツシューズ生産・販売 |
MEITUAN-W | 美團 | 3690.HK | ▲14.8% | 電子商取引 プラットフォーム |
中国本土マーケットは+0.7%で4日続伸となった。上海総合指数は3490.76 pt、香港市場同様に不動産セクターが堅調な相場となった。
【香港ハンセン指数組み入れ予想】
Baidu (9888/HK)
Nongfu Spring Co Ltd (9633/HK)
Genscript Biotech Corp (1548/HK)
本日夕方発表予定、金融・不動産の割合が高いハンセン指数からニューエコノミー銘柄として組み込まれる予定だ。現在ハンセン指数は64銘柄で作成されているが、年初からのパフォーマンスは+6%とアジアのベンチマークではトップの水準となっている。より今後魅力的な指数として注目される他、ハンセントップは2022年半ばまで80銘柄まで増やす方針などより注目される指数へ。
【ハンセン指数組み入れ銘柄発表】
LENOVO GROUP (0992.HK)
NONGFU SPRING (09633.HK)
ハンセン指数の構成銘柄は64銘柄→66銘柄に変更、2022年3月7日から適用