<Weekly相場見通し11月8日~11月12日>
先週は、4日にFOMCが開催され、テーパリングの開始が決定された。FRBは、月間1,200億ドル(約13.7兆円)の資産購入プログラムを段階的に縮小し、2022年半ばまでに終了すると発表した。
ただ、テーパリング自体は織り込み済みで、市場の焦点は、いつ、どういう状態になれば利上げを判断するのかに移っている。ただ、パウエル議長の発言では、テーパリングが利上げとリンクしているわけではないとの切り離し論と、現時点では雇用の最大化を優先するというトーンが目立った。
米国債券相場では、先々週までに、2年債や5年債の利回り水準からは2022年中に0.25%幅の利上げを二回織り込んでおり、FOMC後は、むしろ金利は低下気味となった。まさに、Sell Rumor Buy Factの動きとなった。株式相場は、好調な企業業績と米国経済の腰の強さを材料に、リスクオンムードが継続し、連日の高値更新となった。
今週は、先週までの相場の流れと大きくは変わらないだろう。米国のインフレ指標の発表に注目が集まる。また中国では、中国共産党が第19期中央委員会第6回総会(6中総会)を開催する。この会議を終わるまでは、米国への譲歩などの態度は見せることはないが、会議後にどういう出方をしてくるのかにも注目したい。
<今週の経済指標>
COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)開催(~12日)
8日(月)
日本 景気動向指数(9月)
米国 パウエルFRB議長がFRB主催会議で開会挨拶
シカゴ連銀総裁講演、フィラデルフィア連銀総裁講演
中国 中国共産党第19期中央委員会第6回総会開催(6中総会)(11日まで)
APEC 閣僚会合(9日まで)
9日(火)
ドイツ 11月ZEW景況感指数
米国 生産者物価指数(10月) 、パウエルFRB議長発言
英国 ベイリー英中銀総裁発言
ユーロ圏 ラガルドECB総裁発言、財務相理事会
10日(水)
中国 10月消費者物価指数・生産者物価指数
米国 10月消費者物価指数
11日(木)
オーストラリア 10月雇用統計
英国 第3四半期GDP速報値
ユーロ圏 ECB経済報告、欧州委員会経済見通し
メキシコ メキシコ中銀政策決定会合
OPEC月報
ベテランズデー祝日のため米債券市場は休場
中国「独身の日」
12日(金)
ユーロ圏 財務相理事会
APEC 首脳会議
COP26 閉幕